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便秘

便秘が続く方へ|考えられる原因と受診の目安

「何日も便が出ない」「毎日排便しているのにすっきりしない」「便が硬くて出しにくい」といった便秘でお困りではありませんか。

便秘というと「排便回数が少ない状態」をイメージしやすいですが、実際にはそれだけではありません。強くいきまないと出ない、便が硬い、残便感がある、排便に時間がかかるといった症状も便秘に含まれます。

食事や運動不足、生活リズムの変化によって一時的に起こることもありますが、慢性的に続く場合には、腸の動きや排便機能の異常、大腸の病気などが関係していることがあります。

特に、これまで便秘ではなかったのに急に便が出にくくなった、便が細くなった、血便や体重減少を伴う場合には、大腸の状態を確認することが大切です。

当院では、排便回数だけでなく便の硬さや排便時の状態、腹痛・お腹の張りなども詳しく伺い、必要に応じて大腸カメラ検査などをご案内しています。

便秘とは

便秘とは、本来排出されるべき便を十分かつ快適に出せない状態です。

「3日以上出ていないから便秘」「毎日出ているから便秘ではない」と単純に判断できるものではありません。

毎日便が出ていても、硬い便を強くいきんで出している、排便後も便が残っている感じがする、といった場合には便秘の可能性があります。

便秘でよくみられる状態症状の例
排便回数が少ない数日に1回程度しか便が出ない
便が硬いコロコロした便や硬く太い便が出る
強くいきむ排便するために長時間力を入れる必要がある
残便感がある排便してもまだ便が残っているように感じる
便が出にくい便意はあるものの、なかなか排便できない
お腹が張る便やガスがたまり、腹部膨満感がある

排便回数には個人差があります。

そのため、普段の排便習慣と比べて変化があるかどうかも重要です。

また、便秘が続くと腹痛やお腹の張り、食欲低下、吐き気などにつながることもあります。排便の状態だけでなく、日常生活への影響も含めて考える必要があります。

便秘の主な原因

便秘には、食生活や生活習慣によるものから、腸の病気までさまざまな原因があります。

水分・食事量の不足

食事量が減ると便の材料そのものが少なくなり、排便回数が減ることがあります。

また、水分摂取量が少ないと便が硬くなり、排便しにくくなります。

特に、食事制限をしている方や水分をあまり摂らない方では、便が硬くなりやすい傾向があります。

運動不足・生活リズムの乱れ

運動不足や長時間座った生活が続くと、腸の動きが低下し、便秘につながることがあります。

また、朝食を抜く、睡眠時間が不規則、便意を我慢することが多いといった習慣も排便リズムに影響します。

便意を我慢する習慣が続くと、便意そのものを感じにくくなることがあります。

慢性便秘症

便秘が慢性的に続き、腹痛やお腹の張り、残便感などによって生活に支障が出ている状態です。

腸の動きが低下して便を送り出しにくくなるタイプや、便を直腸までうまく排出できないタイプなどがあります。

市販の便秘薬を長期間使用している方もいますが、便秘のタイプによって適した治療は異なります。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群には下痢型だけでなく、便秘を中心とするタイプもあります。

腹痛や腹部不快感を伴い、排便によって症状が軽くなることがあります。

ストレスや緊張によって症状が変化することもありますが、便秘が長く続いている場合には、最初から過敏性腸症候群と決めつけずほかの病気を除外することが大切です。

薬の影響

一部の鎮痛薬、抗うつ薬、鉄剤など、薬の種類によっては便秘を起こすことがあります。

新しい薬を飲み始めてから便が出にくくなった場合には、服用中の薬についても確認します。

ただし、処方薬は自己判断で中止せず、医師へご相談ください。

大腸がんなどによる腸管の狭窄

大腸がんなどによって腸の内側が狭くなると、便が通りにくくなり便秘を起こす場合があります。

進行すると、便が以前より細くなる、便秘と下痢を繰り返す、血便、貧血、体重減少などが現れることがあります。

特に、これまで便秘ではなかった方に急に便秘が起こった場合には、大腸の病気がないか確認することが大切です。

このような便秘がある場合はご相談ください

便秘は身近な症状ですが、「昔からだから」と長期間そのままにされている方も少なくありません。

次のような状態がある場合には、一度ご相談ください。

症状・状態確認したいポイント
何日も便が出ないことを繰り返す慢性便秘症などがないか確認します
便が硬く、毎回強くいきむ水分不足や排便機能の問題などを確認します
排便してもすっきりしない残便感の原因を確認します
便秘と腹痛を繰り返す過敏性腸症候群なども考えます
お腹の張りが強い便やガスの停滞などを確認します
市販薬を頻繁に使用している便秘の原因や薬の使い方を見直します
最近急に便秘になった大腸に病変がないか確認することがあります

特に、市販の便秘薬を飲まないと排便できない状態が長く続いている場合には、一度治療方法を見直すことをおすすめします。

また、便秘の程度だけでなく、以前と排便パターンが変わってきたかどうかも重要です。

早めの受診をおすすめする症状

便秘とともに次のような症状がある場合には、早めに医療機関を受診してください。

  • 強い腹痛がある
  • お腹が急に大きく張ってきた
  • 便もガスも出ない
  • 嘔吐を繰り返している
  • 便に血が混じる
  • 黒い便が出ている
  • 急に便が細くなった
  • 原因不明の体重減少がある
  • 貧血を指摘されている
  • これまでなかった便秘が急に始まった

特に、強い腹痛や嘔吐を伴い、便もガスも出ない場合には、腸閉塞などの可能性があります。

また、便が細くなったり血便が出たりする場合には、大腸の病気によって便の通り道が狭くなっていないか確認する必要があります。

急激な症状の変化がある場合には、市販薬だけで様子を見続けないことが大切です。

便秘が続く方におすすめする検査

便秘では、症状の経過や年齢、血便などの有無に応じて必要な検査を検討します。

特に、急に便秘が始まった、便が細くなった、血便や体重減少を伴う場合には、大腸カメラ検査が重要です。

大腸カメラ検査

大腸カメラ検査では、大腸の粘膜を内側から直接観察します。

便秘が続いている方では、大腸がんや大腸ポリープ、腸管の狭窄、炎症性腸疾患など、便の通過に影響する病変がないか確認できます。

必要に応じて組織を採取して詳しく調べたり、切除可能なポリープであればその場で切除を行ったりすることがあります。

大腸カメラで確認すること主な内容
大腸がん腸管を狭くする腫瘍性病変がないか確認します
大腸ポリープポリープの有無、大きさ、形を確認します
腸管の狭窄便が通りにくくなる部分がないか確認します
大腸粘膜の炎症炎症性腸疾患などがないか確認します
出血の原因血便を伴う場合に出血源を確認します

長年便秘があるという理由だけで全員に大腸カメラが必要なわけではありませんが、排便習慣に変化がある場合には検査をご検討ください。


大腸カメラ検査について

大腸カメラ検査の詳細はこちら

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血液検査など

便秘の原因によっては、血液検査などを行うことがあります。

検査・確認項目主に確認する内容
血液検査貧血や全身状態などを確認します
腹部の診察お腹の張りや圧痛などを確認します
大腸カメラ検査大腸に狭窄や腫瘍性病変などがないか確認します

便秘では、排便回数だけをみるのではなく、便の状態やほかの症状を含めて検査の必要性を判断します。

症状によって必要な検査は異なるため、まずは診察で現在の排便状況をお聞かせください。

当院での便秘の診療について

当院では、「何日に1回便が出るか」だけでなく、便の硬さ、いきみの程度、残便感、腹痛やお腹の張りの有無などを詳しく確認します。

長く便秘に悩んでいる方では、これまで使用してきた便秘薬について伺うことも重要です。

診察時に確認すること具体的な内容
排便回数1週間に何回程度便が出るか
便の硬さコロコロした便、硬い便などではないか
排便時の状態強くいきむ、長時間かかるなどがないか
残便感排便後も便が残っている感じがあるか
一緒に現れる症状腹痛、お腹の張り、血便などがないか
便秘薬の使用状況使用している薬の種類や頻度を確認します

症状に応じて、生活習慣の見直しや便秘薬による治療を行い、必要な場合には大腸カメラ検査をご提案します。

便秘薬にはさまざまな種類があり、便をやわらかくする薬や、腸の動きを調整する薬などがあります。

そのため、「とにかく腸を刺激して出す」のではなく、それぞれの便秘の状態に合わせて治療することが大切です。

日常生活では、次のような点も意識してみてください。

日常生活で意識したいことポイント
水分を適度に摂る水分不足による便の硬さを防ぎます
食事量を極端に減らさない便の材料となる食事を適切に摂ります
適度に体を動かす運動は腸の動きを促すことにつながります
便意を我慢しない便意があるときに排便する習慣をつけます
朝食を摂る胃腸の動きが始まり、排便につながることがあります

ただし、生活習慣を改善しても便秘が続く場合には、我慢せず医療機関へご相談ください。

便秘についてよくある質問

毎日便が出なくても便秘ですか?

毎日排便がなくても、それだけで便秘とは限りません。

2~3日に1回でも無理なく排便でき、残便感や腹痛などがなければ、その方にとって問題のない排便習慣である場合もあります。

一方で、毎日排便していても、強くいきむ、便が硬い、残便感がある場合には便秘と考えられることがあります。

便秘が続く場合は大腸カメラを受けたほうがよいですか?

すべての便秘で大腸カメラが必要というわけではありません。

ただし、急に便秘になった、便が細くなった、血便や体重減少を伴う、便通が以前と大きく変わった場合には大腸カメラを検討します。

症状やこれまでの検査歴などを確認して判断します。

市販の便秘薬を毎日飲んでも大丈夫ですか?

便秘薬にはさまざまな種類があり、長期的に使用する際の考え方も薬によって異なります。

自己判断で同じ薬を使い続けるより、便秘の状態に合った薬を選ぶことが大切です。

市販薬を長期間使用している方や、薬を飲んでも効きにくくなった方は一度ご相談ください。

便秘と大腸がんには関係がありますか?

便秘があるから大腸がんというわけではありません。

一方、大腸がんによって腸管が狭くなると、便秘や細い便、腹痛などが現れることがあります。

特に、これまでなかった便秘が急に始まった場合や、血便・体重減少などを伴う場合には、大腸の状態を確認することが大切です。

ストレスで便秘になることはありますか?

ストレスや生活環境の変化によって腸の動きが変化し、便秘になることはあります。

過敏性腸症候群でも便秘を中心とした症状がみられることがあります。

ただし、慢性的な便秘をすべてストレスや体質のせいと考えず、症状に変化がある場合には必要な検査を受けることをおすすめします。


大腸カメラ検査について

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