食べ物のつかえ感や飲み込みにくさが続く場合は、早めにご相談ください
食道がんは、食道の内側を覆う粘膜から発生する悪性腫瘍です。初期には自覚症状がほとんどないこともありますが、進行すると食べ物のつかえ感、飲み込みにくさ、体重減少、胸や背中の痛みなどが現れることがあります。
新宿トミヒサクロスクリニックでは、必要に応じて胃カメラを行い、食道粘膜の変化を確認します。食道がんが疑われる場合は組織検査を行い、専門的な検査や治療が必要なときは、対応可能な医療機関へご紹介します。
目次
- 食道がんとは
- 食道がんの主な種類
- 食道がんの主な症状
- 初期にみられることがある違和感
- このような方はご相談ください
- 食道がんの原因・リスク要因
- 食道がんの検査・診断
- 胃カメラ検査
- 組織検査
- がんと診断された後の検査
- 食道がんは胃カメラで分かりますか?
- 当院の胃カメラ検査
- 食道がんの治療
- 内視鏡治療
- 専門医療機関への紹介
- 食道がんの早期発見のために
- 当院での食道がんの診療
- 食道がんについてのよくある質問
- 食道がんの初期症状はありますか?
- 食べ物がつかえると食道がんですか?
- 食道がんは胃カメラで発見できますか?
- 食道がんは治りますか?
- 胸やけが続くと食道がんになりますか?
- 食道がんと診断されたら、当院で治療できますか?
食道がんとは
食道は、のどと胃をつなぐ管状の臓器です。飲み込んだ食べ物を、筋肉の動きによって胃へ送り届ける役割があります。
食道がんは、食道の粘膜表面から発生します。食道のどの部分にもできますが、日本では食道の中央付近に発生するものが多く、複数の病変が同時に見つかることもあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生する場所 | 食道の内側を覆う粘膜 |
| 初期の特徴 | 自覚症状がほとんどないことがあります |
| 進行時の症状 | 飲み込みにくさ、つかえ感、体重減少、胸や背中の痛みなど |
| 主な検査 | 胃カメラ、組織検査、CT検査など |
| 主な治療 | 内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療 |
| 当院での対応 | 胃カメラによる観察、組織検査、専門医療機関への紹介 |
食道がんの主な種類
日本で多いのは、食道の扁平上皮から発生する「扁平上皮がん」です。
一方、食道と胃の境目付近では、バレット食道を背景として「腺がん」が発生することがあります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 扁平上皮がん | 日本の食道がんで多くみられるタイプです |
| 腺がん | バレット食道などを背景に、食道下部で発生することがあります |
食道がんの主な症状
食道がんは、早期には症状がないことも少なくありません。病変が大きくなるにつれて、食べ物の通過に関する症状が現れやすくなります。
| 症状 | 特徴 |
|---|---|
| 食べ物のつかえ感 | 食事が胸の途中で止まるように感じます |
| 飲み込みにくさ | はじめは固形物、進行すると水分も飲みにくくなることがあります |
| 飲食時の胸の違和感 | 食べ物を飲み込む際にしみる、痛むことがあります |
| 体重減少 | 食事量の低下や病気の進行によって体重が減ることがあります |
| 胸や背中の痛み | 病変の広がりによって痛みが現れる場合があります |
| 声のかすれ | 声帯を動かす神経に影響すると声がかすれることがあります |
| 咳 | 飲食時にむせる、咳が続くことがあります |
| 吐血・黒い便 | 食道からの出血によって現れる場合があります |
初期にみられることがある違和感
初期の食道がんでは、はっきりした「つかえ」ではなく、次のような軽い違和感として現れることがあります。
- 熱いものや刺激物がしみる
- 飲み込んだときに胸の奥が痛む
- 食べ物が通る際に違和感がある
- 以前より食事に時間がかかる
症状が一時的に軽くなっても、病変がなくなったとは限りません。繰り返す場合は胃カメラをご検討ください。
このような方はご相談ください
| 気になる状態 | 確認したい理由 |
|---|---|
| 食べ物がつかえる | 食道の狭窄や腫瘍が関係する場合があります |
| 飲み込みにくさが続く | 食道がんのほか、食道炎や運動機能の異常との区別が必要です |
| 胸やけが長く続いている | 逆流性食道炎やバレット食道などを確認します |
| 意図せず体重が減っている | 消化器の病気が隠れていないか確認が必要です |
| 貧血を指摘された | 消化管からの出血がないか調べることがあります |
| 吐血や黒い便がある | 食道や胃から出血している可能性があります |
| 飲酒・喫煙習慣が長い | 食道がんのリスクと関係します |
| 食道がんの治療歴がある | 定期的な経過観察が必要です |
食べ物がほとんど通らない、吐血がある、強い胸痛や息苦しさを伴うといった場合は、早めに医療機関を受診してください。
食道がんの原因・リスク要因
食道がんは、一つの原因だけで発生するわけではありません。日本で多い扁平上皮がんでは、飲酒と喫煙が代表的なリスク要因です。
| リスク要因 | 食道がんとの関係 |
|---|---|
| 飲酒 | 長期間の多量飲酒はリスクを高めます |
| 喫煙 | たばこに含まれる有害物質が食道粘膜へ影響します |
| 飲酒と喫煙の併存 | 両方の習慣がある場合は、より注意が必要です |
| バレット食道 | 食道腺がんの発生母地となる可能性があります |
| 加齢 | 年齢とともに発症する方が増えます |
| 過去の食道がん | 食道内の別の場所に新たながんができることがあります |
| 頭頸部がんの既往 | 咽頭・喉頭などのがんと重複する場合があります |
飲酒すると顔が赤くなりやすい体質の方は、アルコールの分解に関わる酵素の働きが弱い可能性があります。飲酒習慣がある場合は注意が必要です。
食道がんの検査・診断
食道がんが疑われる場合は、胃カメラで食道粘膜を観察し、気になる部分から組織を採取して診断します。
がんと診断された後は、病変の深さやリンパ節・ほかの臓器への広がりを調べ、治療方針を決定します。
胃カメラ検査
胃カメラは、早期の食道がんを発見するために重要な検査です。
| 胃カメラで確認する内容 | 目的 |
|---|---|
| 粘膜の色調 | 赤みや白っぽい変化がないか確認します |
| 表面の凹凸 | 小さな隆起や陥凹を観察します |
| 食道の狭窄 | 食べ物の通り道が狭くなっていないか確認します |
| 病変の範囲 | 食道内での広がりを確認します |
| 逆流性食道炎 | つかえ感や胸やけの別の原因を確認します |
| バレット食道 | 食道下部の粘膜変化を確認します |
| 胃・十二指腸 | 胃がんや胃潰瘍などがないか確認します |
当院では、通常観察に加えて画像強調観察や拡大観察を活用し、食道粘膜を丁寧に確認します。
組織検査
胃カメラで食道がんが疑われる部分が見つかった場合は、粘膜の一部を採取して病理検査を行います。
組織検査によって、がん細胞の有無や種類を確認します。
がんと診断された後の検査
| 検査 | 主な目的 |
|---|---|
| 超音波内視鏡検査 | がんが食道壁のどの深さまで達しているか確認します |
| CT検査 | リンパ節や肺、肝臓などへの広がりを調べます |
| PET検査 | 全身への転移の可能性を確認します |
| MRI検査 | 必要に応じて周囲の臓器への広がりを調べます |
| 気管支鏡検査 | 気管や気管支への影響が疑われる場合に行います |
これらの詳しい検査が必要な場合は、対応可能な専門医療機関をご紹介します。
食道がんは胃カメラで分かりますか?
胃カメラでは、食道粘膜の小さな色の変化や凹凸を直接観察できます。バリウム検査では見つけにくい、症状のない早期食道がんが発見されることもあります。
ただし、胃カメラで疑わしい病変を見つけただけでは確定診断にはなりません。組織を採取し、病理検査でがん細胞を確認します。
当院の胃カメラ検査
当院では、経口・経鼻の胃カメラに対応しています。ご希望や体調に応じて、鎮静剤の使用についてもご相談いただけます。
検査では食道だけでなく、胃・十二指腸まで観察します。食道がんを疑う病変が見つかった場合は組織検査を行い、その結果に応じて専門医療機関をご紹介します。
食道がんの治療
食道がんの治療は、がんの深さ、広がり、リンパ節やほかの臓器への転移、患者様の全身状態などを踏まえて決定されます。
| 治療方法 | 主な対象・特徴 |
|---|---|
| 内視鏡治療 | 食道の粘膜内にとどまり、リンパ節転移の可能性が低い早期がん |
| 外科手術 | がんを含む食道と周囲のリンパ節を切除します |
| 薬物療法 | 抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬などを使用します |
| 放射線治療 | 放射線を照射してがん細胞を治療します |
| 化学放射線療法 | 薬物療法と放射線治療を組み合わせます |
内視鏡治療
がんが食道の浅い層にとどまり、リンパ節転移の危険性が低いと判断された場合は、内視鏡で病変を切除できることがあります。
代表的な方法には、内視鏡的粘膜切除術(EMR)と内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)があります。
専門医療機関への紹介
当院では、食道がんの手術、抗がん剤治療、放射線治療は行っていません。
食道がんが疑われる場合や病理検査で診断された場合は、患者様のご希望を伺いながら、詳しい検査や治療に対応する医療機関へご紹介します。
食道がんの早期発見のために
食道がんは、初期には症状がほとんどないことがあります。そのため、症状が出てからではなく、リスクや過去の検査結果に応じて胃カメラを受けることが早期発見につながります。
特に、次のような方は定期的な検査についてご相談ください。
- 長期間の飲酒・喫煙習慣がある
- 飲酒すると顔が赤くなりやすい
- 過去に食道がんや頭頸部がんを治療した
- バレット食道を指摘されている
- 過去の胃カメラで経過観察を案内された
- 食道がんの家族歴があり心配している
当院での食道がんの診療
当院では、食べ物のつかえ感や胸の違和感について、症状が始まった時期、飲み込みにくい食品、体重の変化、飲酒・喫煙習慣などを確認します。
必要に応じて胃カメラを行い、食道がんだけでなく、逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニア、バレット食道、好酸球性食道炎など、似た症状を起こす病気との区別を行います。
| 検査結果 | 当院での対応 |
|---|---|
| 明らかな異常がない | 症状に応じた治療や経過観察をご案内します |
| 食道炎などが見つかった | 薬物療法や生活習慣の見直しを行います |
| 食道がんが疑われる | 必要に応じて組織検査を行います |
| 食道がんと診断された | 専門的な検査・治療が可能な医療機関をご紹介します |
| 経過観察が必要 | 次回の胃カメラの目安をご説明します |
検査結果だけをお伝えして終わりではなく、必要な治療や専門医療機関への受診につながるようサポートします。
食道がんについてのよくある質問
食道がんの初期症状はありますか?
初期には自覚症状がないことが多く、胃カメラで偶然見つかることがあります。
人によっては、熱いものがしみる、食べ物を飲み込むと胸に違和感があるといった症状が現れます。
食べ物がつかえると食道がんですか?
食べ物のつかえ感は、食道がんだけでなく、逆流性食道炎、食道狭窄、好酸球性食道炎、食道の運動機能の異常などでも起こります。
症状だけでは判断できないため、続く場合は胃カメラをご検討ください。
食道がんは胃カメラで発見できますか?
胃カメラでは、食道粘膜を直接観察できるため、早期の小さな病変の発見につながります。
疑わしい病変がある場合は、組織検査で確定診断を行います。
食道がんは治りますか?
早期に発見され、内視鏡治療などで病変を取り切れる場合があります。
治療方法や見通しは、がんの深さ、広がり、転移の有無、全身状態によって異なります。
胸やけが続くと食道がんになりますか?
胸やけがある方すべてが食道がんになるわけではありません。
ただし、長期間続く胃酸の逆流は、バレット食道や食道下部の腺がんと関係することがあります。症状が続く場合は、胃カメラで状態を確認することがあります。
食道がんと診断されたら、当院で治療できますか?
当院では、胃カメラによる検査や組織検査まで対応します。
食道がんの内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療が必要な場合は、専門医療機関をご紹介します。

